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■安倍首相より、グリーンインフラの整備推進に関する積極的な答弁がありました
政府において国土強靭化に向けた取り組みが始まっています。こうしたなか、(公財)日本生態系協会では、欧州環境庁(EEA)より専門家をお招きし、自然生態系のもつ防災・減災機能等を生かす「グリーンインフラ」をテーマとした国際フォーラムを、2013年11月11日に東京で、11月14日に札幌で開催し、また、11月12日には、超党派の国会議員で構成される地球環境国際議員連盟(略称GLOBE Japan)との共催で勉強会を開催しました。
これを受け、この勉強会に参加いただいた国会議員より、2014年2月13日の衆議院予算委員会で、欧州において「EU生物多様性戦略2020」に基づき「グリーンインフラ戦略」が2013年5月に策定されていることが紹介され、あわせて、我が国でもこの新しい社会資本整備の考えを取り入れるべきとの意見が、安倍首相に対して述べられました。 これに対して、安倍首相より、「我が国の豊かな自然を活用しながらグリーンインフラの整備を進めていくことは、経済、社会両面で有効であり、重要である・・・グリーンインフラという考え方を取り入れて、将来世代に自然の恵みを残しながら、自然が有する機能を防災、減災等に活用していきたいと考えております」と、グリーンインフラに関する積極的な答弁がありました。 グリーンインフラとは、一言で言えば、「エコロジカル・ネットワーク(生態系ネットワーク)」のことで、生物多様性の保全・再生に資する森や湿地などの一つひとつの自然及びそのネットワークを、「社会資本」としっかりとらえることの重要性が、「インフラ」という表現に込められています。 ※グリーンインフラ: 欧州、また米国で、「様々な生態系サービスを提供するように設計・管理された、戦略的に計画された自然地・半自然地のネットワーク」などと定義されています(出所:EUグリーンインフラ戦略(2013年)、米国についてはMark A.Benedictほか(2006年)Green Infrastructure)。上記国際フォーラムの講演録は、当協会のウェブサイトからダウンロードすることができます。
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政策決定に大きな影響力を持つものに各省庁が設置する委員会や検討会などの会議があります。
この会議の委員に協会の役員などが就任し、発言をしています。
環境省は平成26年12月に「つなげよう、支えよう森里川海」プロジェクトチームを立ち上げました。
官房長をチーム長として、総合政策局、自然環境局、水・大気環境局及び地球環境局の職員(26名)で構成しています。また、有識者をアドバイザーとして置いており、その一人として当協会事務局長 関健志が就任しています。
プロジェクトチーム内の勉強会で関事務局長が講師を務めました 第4回勉強会『災害と「森里川海」 災害に対する国内外での取組』 |
環境省、農林水産省及び国土交通省は、自然環境に関し専門的知識を有する者によって構成する自然再生専門家会議を設けています。委員として当協会理事の高山光弘が就任しています。 |
(タイトルをクリックすると、意見書本文(PDFファイル)が別ウィンドウで開きます。)
提出日:2021.3.31
提出先:環境大臣、経済産業大臣、農林水産大臣、内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策、規制改革) 脱炭素社会を実現するため、太陽光発電、風力発電施設の設置促進等、再生可能エネルギーの導入拡大に向けた各種取組が進められています。一方、太陽光発電施設等の設置をめぐっては、生物多様性の損失等、環境が大きく損なわれるとの懸念から、各地で問題が生じています。 |
提出日:2021.1.8
提出先:環境省自然環境局国立公園課 平成22年(2010年)に自然公園法が改正され、法の目的に「生物の多様性の確保への寄与」が追加されました。この改正自然公園法が施行され10年を経過したことなどから、環境省の中央環境審議会で議論が行われ、国立・国定公園を対象に今後講ずべき措置に関する答申案が公表されました。 |
過去の意見書はこちらからご覧いただけます。
■ 2020年